心療内科豆知識ナビ
心身症と周辺疾患
皮膚系
皮膚系の心身症として挙げられる代表的な疾患には、円形脱毛症、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎などがあります。
円形脱毛症は、強い心理的ストレスや不安にひき続いて発症することが多いとされています。また円形脱毛症を発症することで羞恥心や劣等感を抱いてしまい、さらに症状を悪化させてしまう悪循環に陥りやすいとも言われます。
蕁麻疹は、食物や物理的な刺激で起こることがよく知られていますので、自覚のないストレスの影響を見抜くのは難しいかも知れません。しかし繰り返し毎日のように現れる蕁麻疹は心身のストレスで悪化することが多いようです。生活環境の変化を境にして蕁麻疹が起こるようになったりますので、これを逆手にとって、気持の有り様や仕事内容を振り返り、職場や家庭環境を改善して心因性蕁麻疹を治療することも可能です。
心因性蕁麻疹の治療では原因がストレスと判明しているため、抗ヒスタミン剤などを用いるよりも、ストレスを軽減する方が健康的に治療できます。医師としっかり相談して治療に臨みましょう。
アトピー性皮膚炎は、皮膚症状の病態とその水準は非常に多彩で、一義的に病因を特定することは出来ませんが、成人では精神的ストレスが悪化因子となっていることが少なくありません。ただし、基本的に発症には心理的原因はあまり関与せず、アトピー素因と呼ばれる皮膚器官の過敏性、炎症性、乾燥肌の遺伝要因、によって乳幼児期に発症することが多いと言われます。心身医学的治療のみによって治療効果を十分に得ることは難しく、薬物療法と心理学的アプローチの併用が望まれます。現状では、アトピー性皮膚炎に対する心身医学療法は、実践している医師が少ないため報告数は多くありません。