心療内科豆知識ナビ
心身症と周辺疾患
心身症あれこれ
人間には元々、環境などの変化に上手く適応できるよう、心身にストレスがかかるとダメージが一定の範囲を超えないように自動的に調整して心身を防御する仕組みが備わっています。ストレスがかかれば誰でもストレス反応が生じますが、その内容や程度は人それぞれ異なり、ストレスの受け止め方も当然異なります。ストレスによるダメージが一定の範囲を逸脱し、身体反応が病的に現れたものを心身症と呼びます。
心身症は、特定の症状をもつ疾患の名称ではなく、呼吸器系、消化器系、循環器系、内分泌代謝系、神経系、泌尿器系、皮膚系など、診療対象となる様々な身体疾患の中に含まれるものですから、具体的に心身症の割合がその内のどの程度になるかは、正確には分かっておりません。
しかし、例えば内科の場合は、受診患者の少なくとも30%程度は、心身症として扱って治療を行わないと治癒しないと言われています。そして残りの70%のうち約半数程度は、心理的な治療を行うことで更に症状が軽くなる可能性があると言われています。
心身症は、現実心身症と性格心身症の2つに分類されます。現実心身症とは、現実の環境から受ける過剰なストレスに由来する一時的な身体的症状を示すもののことであり、性格心身症とは、本人の性格傾向に含まれている歪みなどの問題点がストレス状況を作り出す、というものです。
特に性格心身症については、環境に過度に適応して欲求や感情を強く抑圧する「過剰適応」や、自らの感情の自覚や認知、表現が困難な「アレキシサイミア」との関連性が指摘されています。