心療内科豆知識ナビ
心と身体のつながり
内分泌系と免疫系
心と身体をつなぐルートとしては、状況に応じて体の働きを自律的に調整する自律神経系に加え、内分泌系と、免疫系が挙げられます。この3つは、環境に対して私たちの身体を適応させ、安定させるための生体恒常性という機能を支えており、健康を維持しています。そうしたなかで、過剰なストレスは、この生体恒常性のバランスを狂わせる元凶となります。
内分泌系というのは、ホルモンを製造し分泌して、身体機能の調節や、様々な制御を行う腺や器官の集まりのことです。ホルモンは、血液に直に流され、血管を通って体の各部位の活動を制御します。ホルモンには、成長ホルモンや性ホルモンなど多くの種類があり、生命、生殖などに関係する指令を出す大事な物質です。
身体恒常性の維持になくてはならないものですが、栄養の偏りや不足、過度のストレスがあると、正常に分泌されなくなってしまいます。その結果、体調不良や様々な病状が現れます。いわゆる生活習慣病には、過剰なストレス等によるホルモン不足やホルモン過多が原因となって引き起こされる病気があります。
免疫系は、自己を防護して内部環境を一定の状態に保つために、自己と身体の外から入ってきた異物を区別し、異物や非自己を排除する働きをしていますが、心身に過度なストレスが加わると、免疫系の生体恒常性が崩れてしまう場合があります。例えば、大脳辺縁系で感知した過度なストレスに対しては、リンパ球の働きを減少させ免疫系機能を抑制するホルモンが分泌されます。
この状態があまり続くと、内分泌系、自律神経系、免疫系に深刻な影響が生じます。逆に適度な神経ストレスが自律神経系に作用すると、アドレナリンというホルモンが分泌されて免疫カが高まります。このように、免疫系は、普段から自律神経系や内分泌系と情報を共有し、一緒に連携して体や心を守っているのです。