心療内科豆知識ナビ

心療内科の治療方法

精神分析的治療法

精神分析では、患者の心の世界、内的世界を理解するにあたり、過去も含め無意識での葛藤が不適応行動や心身の病的状態をもたらしていると考え、意識上の領域だけでなく、意識下の領域も分析の対象として考慮します。

標準型の精神分析治療セッティングでは、週3回以上のセッションで、患者は寝椅子に仰向きになり頭に浮かぶことを治療者につたえる自由連想法をとります。また、より臨床に適した簡易で柔軟な方法として、精神分析的精神療法があります。いずれも、患者が自身の精神内の病的な部分や他者に向けていた、感情や態度を、治療者との間で再現する、転移という概念を活用することで成立しています。

このような精神分析の考え方は、多くの場合心療内科で行う様々な心理療法の中に、基礎概念として組み込まれています。即ち、治療者は患者に対して共感的に接しながら、対面によって現在の治療場面や対人関係の葛藤に直面させ明確化し、患者を理解しながら、必要に応じて解釈を通じて患者自身による洞察を促し、心身両面の変容をすすめていく、といった方法です。

身体症状が中心となっている患者の場合は、精神分析を含めた心理療法の治療をはじめから行うのは抵抗感があるなどで困難なことが多いです。

当初は、身体的なケアを充分に行いつつ、患者が心身相関を体験し、その考え方や理念を理解した後、診断面接を行って精神療法の適応を十分考慮し、心理療法を選択するという手順を踏むことが、円滑な治療のためには効果的です。